帯状疱疹ワクチン

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50歳以上の方へ

水痘(水ぼうそう)にかかったことのある方の帯状疱疹予防として、ワクチン接種が勧められています。
当院では、水痘ワクチン(生ワクチン)による予防接種を行っております。

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1.帯状疱疹はどのうような疾患?

初期症状は皮膚の痛みやかゆみ、その後に発疹や水ぶくれ(水疱)が帯状に現れます。

帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)と同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって起こる疾患です。
水ぶくれを伴う赤い発疹が、体の左右どちらかに、帯状に現れます。
強い痛みを伴うことが多く、症状は3~4週間ほど続きます。
多くは腕や胸、背中に症状が出ますが、顔や首などに現れることもあります。
ピリピリ・ズキズキ・チクチク・焦燥感 ピリピリ・ズキズキ・チクチク・焦燥感

2.帯状疱疹のメカニズム

帯状疱疹の原因は“水痘・帯状疱疹ウイルス”です。

①水痘(水ぼうそう)はじめて感染したときは水ぼうそうとして発症します。
②潜伏感染治った後もウイルスは症状を出さない状態で体内に潜んでおり、普段は免疫力によって活動が抑えられています。ウイルス感染から帯状疱疹が発症するまでの期間は一定ではないといわれています。
③免疫力低下加齢やストレスなどで免疫力が低下すると、症状を出さない状態で体内に潜んでいたウイルスが暴れだし帯状疱疹を発症します。
④帯状疱疹ウイルスは、神経に沿って移動、皮膚に到達し、帯状疱疹を発症します。この際、ウイルスは神経を傷つけながら皮膚に向かうため、多くの場合は皮膚症状が現れる数日前に痛みが生じます。
日本の成人では、およそ9割がウイルスを体内に持っていると考えられており、帯状疱疹になる可能性があります。
また、帯状疱疹の発症率は、50代から高くなります。日本では、80歳までに約3人に1人が発症すると推定されており、50歳以上が患者の約7割を占めます。

3.帯状疱疹後神経痛(PHN)、その他合併症について

長い間痛みが続く帯状疱疹後神経痛(PHN)は、
50歳以上では約2割の患者さんに起こる後遺症です。

通常、痛みは水ぶくれ(水疱)や赤い発疹が治るとともに軽くなりますが、皮膚の症状が治まった後も長期間にわたって続く痛みを帯状疱疹後神経痛(PHN)といいます。加齢とともにPHNへの移行リスクは高くなり、50歳以上の患者さんの約2割が移行すると報告されているため、注意が必要です。

帯状疱疹の合併症として、頭痛や発熱などの全身症状や、目や耳の障害が現れることがあります。

例えば…
【 目 】角膜炎などによる視力の低下、失明
【 耳 】難聴、耳鳴り、めまい、など

4.帯状疱疹の予防

帯状疱疹には、予防するワクチンがあります。対象年齢は50歳以上です。

帯状疱疹はワクチンで予防できます。ワクチンの接種によって水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫、特に細胞性免疫が増強されることが認められています。
水ぼうそうにかかったことがある人は、すでに水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を獲得していますが、年齢とともに弱ってしまうため、改めてワクチン接種を行い免疫を強化することで帯状疱疹を予防します。予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、たとえ発症しても症状が軽く済むという報告があります。

5.Q&A

Q.以前帯状疱疹にかかったことがある場合、ワクチンを接種できますか。

A.接種できます。

一度かかった人でも、体の免疫力が低下すると再びかかる可能性があるため、帯状疱疹の予防が大切です。

Q.帯状疱疹は人にうつりますか。

A.帯状疱疹としてうつることはありません。

帯状疱疹は、体内に潜伏しているウイルスが原因で発症するため、他の人から帯状疱疹としてうつることはありません。ただし、まだ水ぼうそうにかかったことがない人は、ウイルスの感染で水ぼうそうを発症することがあります。
※水ぼうそうの入院患者のうち、約3割は帯状疱疹が感染源だったと報告されています。

Q.帯状疱疹に繰り返しかかりますか。

A.かかることがあります。

帯状疱疹は、一度発症したら二度とかからないわけではなく、約6割の割合で繰り返し発症することがあります。帯状疱疹にかかると、その原因となる「水痘・帯状疱疹ウイルス」への免疫ができますが、その後疲労やストレスなどによって免疫力が低下すると再発することがあります。1年以内に再発するケースは極めてまれです。

Q.水ぼうそうにかかったことがあるかどうかわからないが、帯状疱疹になる可能性はありますか。

A.帯状疱疹になる可能性はあります。

水ぼうそうの症状が出ていなくてもウイルスが体内に入り込み潜んでいる場合があります。ウイルスを体内にもっていた場合は、帯状疱疹になる可能性があります。

Q.帯状疱疹と単純ヘルペスの違いは?

A.帯状疱疹は「水痘・帯状疱疹ウイルス」、単純ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」の感染によって起こります。

両ウイルスはとてもよく似ており、両方とも、一度感染すると一生涯体の中に潜んでいて、免疫力が落ちたときに症状が出てきます。水ぶくれ(水疱)や痛みが出る症状も同じですが、帯状疱疹が主に上半身の片側に帯状にできるのに対し、単純ヘルペスは口の周りや性器などにできます。一般的に、帯状疱疹の方が症状の範囲が広く、痛みも強く、後遺症が残ることがあるといわれています。また、帯状疱疹にはワクチンがあり予防できますが、単純ヘルペスに対するワクチンは現時点ではありません。

Q.帯状疱疹を予防するワクチンはどういったものがありますか。

A.生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。

【水痘ワクチン】当院採用
・弱毒化ウイルスの生ワクチン
※生ワクチンは、病原性を弱めた細菌やウイルスそのものを成分としたワクチンです。
・1回接種

【シングリックス】
・遺伝子組み換え法の不活化ワクチン
※不活化ワクチンは、病原性をなくした細菌やウイルスの一部を成分としたワクチンです。
・2ヶ月間隔で2回接種

Q.ワクチンの接種によって帯状疱疹が出ることはありますか。

A.稀に水痘ワクチンの接種後に帯状疱疹を発症したとの報告があります。

水痘ワクチンが市販されてから25年間に集積されたワクチン株由来の帯状疱疹症例は5例です。ワクチン株由来の帯状疱疹発生率のほうが水痘自然感染後の帯状疱疹発生率と比べはるかに低いといえます。

Q.水痘罹患の記憶がない場合、ワクチン接種はどうすべきですか。

A.一般的には免疫の有無を確かめることなくワクチンを接種して差し支えありません。

免疫があるかどうかは、抗体価を測定して確かめることができます。また、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する細胞性免疫の有無をみる方法として水痘抗原による皮内テストがあります。(※当院では取扱いなし)
ただし、どれも時間と費用がかかるので、一般的には免疫を確かめることなく、ワクチン接種をして差し支えありません。それによって副反応の頻度や程度が強まるようなことはありません。

ワクチンは、帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、ワクチンを接種して「水痘・帯状疱疹ウイルス」に対する免疫力を高めることは、発症予防と重症化予防のための重要な選択肢のひとつとなります。
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